【IT活用例】美術館・博物館などの音声ガイダンスアプリを作ってみた
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美術館や博物館などの施設で活用できる音声ガイダンスアプリ開発を試す

iPhoneアプリでAR/VRを活用したビジネスアイデア

ヒーラー
iOS11で登場したばかりの新機能ARKitを使って、新たなサービスや現行のサービスの付加価値となるようなビジネスアイデアが出てきそうで楽しみだ。

はじめに

2017年に発売されたiPhoneXと、同タイミングで公開されたiOS11のARKitにより、AR技術がより進化し、より身近なものとなりました。

ここでは具体的なアイデアとして、美術館や博物館などの施設で活用できそうな音声ガイダンスアプリを作ってみました。

サイト閲覧や画像、動画、音声の視聴はもちろん、位置情報やテキスト読み上げ(テキストtoスピーチ)、ARのためのカメラといったスマホが持つ機能を最大限に活用することを考えたモックアプリです。

美術館、博物館以外にも展示物に関する解説をするなど決まったテキストや音声を扱うようなサービスにはうまく当てはまるのではないでしょうか。

機能概要

具体的には、箱根にある「箱根ガラスの森美術館」のサイトを例に、音声ガイダンスアプリのモックアプリを作ってみました。

箱根ガラスの森美術館:https://www.hakone-garasunomori.jp

主にできることは以下のとおりです。

  • 展示物やショップなどの施設が一覧で見られる
  • 展示物やショップなどの施設の説明が見られる
  • 展示物の解説が聴ける
  • 展示物やショップなどの施設の位置が分かる
  • 言語を切り替えることができる

アプリ本編

ホーム

アプリを起動すると、スプラッシュ画面が表示されたあと、施設概要として、サイトのトップページが表示されます。

下にあるタブより、「一覧」「ガイド」「マップ」「設定」をそれぞれのページへ移動することができるようになっています。

一覧

館内にある施設を一覧で確認することができます。

最初は上から順路どおりに並んでいますが、右下のボタンから、現在いる場所から近い順に並べることもできますし、評価の高いおすすめ順に並べることもできるようになっています。

それぞれの施設をタップすると、その施設の説明ページが表示されますし、右のボタンをアップすれば、その施設の音声ガイドを聴くことができます。(音声ガイドについては次の項で説明します)

なお、このアニメーションのついたボタンは「AwesomeMenu」というオープンソースを使って実現しています。

ガイド

館内にある施設や展示物についての説明を聴くことができます。

この画面から左右にスライドして、施設や展示物を選んで聴くこともできます。
施設の一覧画面のボタンから指定して聴くこともできます。

また、画面上半分には、ビジュアルでわかりやすいように、フリップ式の画像表示スペースを設けています。
片方は動きが分かるようにGIFアニメーションを全面に表示しており、もう片方には必要な説明が分かるような画像を表示しています。タップでひっくり返るようなエフェクトになっています。

なお、このGIFアニメーション画像は、通常の「UIImageView」ではアニメーション描画されないため「YLImageView」というオープンソースを使って実現しています。

ひっくり返せるフリップはは「FlipView」という自作のカスタムクラスで実現しています。

マップ

館内マップを確認することができます。
館内マップ上で、音声ガイドで最後に聴いた施設・展示物の場所と、自分が今いる現在地を確認することもできます。

画面右上にあるボタンをタップすると、現在位置から一番近い施設・展示物が確認でき、すぐにその音声ガイドを聴くことができます。

上記の画像の例では、現在位置から一番近い作品が「誓いの鐘」だっとわかりました。
位置が分かるため、スムーズに移動もできますし、実際の作品を目の前にして説明を聴くことができましす。

AR機能

先程の館内マップとは異なり、スマホのカメラとジャイロ機能を使って、目的の施設・展示物の方角をARで確認することができます。

音声ガイドで最後に聴いた施設・展示物の場所の方角が、カメラ上で分かるようになっています。

設定

設定画面では、アプリの使い方や利用規約、プライバシーポリシー、ライセンス情報、アプリバージョンなどよくある情報を確認することができます。

機能的なものとしては、言語設定ができます。

日本語のほか、英語、中国語、韓国語の設定ができ、表示される言語はもちろん音声ガイドの言語にも反映されます。

美術館や博物館となると、外国人の来訪も多いはずなので、多言語を対応していることは重要ですね。

まとめ

iPhoneをはじめとしたモバイルアプリでは、OSの進化により、サイト閲覧や画像、動画、音声の視聴はもちろん、位置情報やテキスト読み上げ(テキストtoスピーチ)、ARのためのカメラといったスマホが持つ機能が充実してきました。
そして、そのような技術を活用したアプリが簡単に作れるようになってきました。
アイデア次第で、様々の業界・業種で活用ができそうですね。

美術館、博物館では、従来からヘッドホンやイヤホンを付属した音声ガイドの機器を貸し出したりされていますが、スマホアプリとして提供できるのであれば、このような機器の提供は必要なくなるためコスト削減にもつながります。

また、展示物や順路が変わった場合にも、従来の機器では変更が大変でしたが、スマホアプリによるサービスであれば柔軟に対応することができるでしょう。

ARの機能は特に必須ではないでしょうが、新しい技術を取り入れることで、サービスの質や満足度も上げることができます。

屋外の設備であれば、悪天候時にも動画で天気の良いときの様子が見られるなどもできますね。

スマホアプリでできることは急激に増えたので、アイデアを十分に活用してビジネスにつなげたいものですね。

活用例になりそうなアプリアイデアを以下の記事であげています。


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